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2023年05月10日

芝生生産プロジェクト「Shibafull(しばふる)」の社会的価値を可視化する実証実験の実施およびSROI値(社会的投資収益)の算出結果について

この度、株式会社SC鳥取では株式会社フューチャーセッションズ様のご協力のもと、2017年より取り組んでいる芝生生産プロジェクト「Shibafull(しばふる)」を対象に、スポーツ分野における環境取り組みを含む社会貢献活動がもたらすポジティブな影響や社会価値を可視化する日本で初めての実証実験を行いました。

その結果、「Shibafull(しばふる)」の社会的投資収益率は、社会的価値を貨幣価値に換算すると、1.31倍になることが確認されました。なお、本調査期間は2018年~2019年となっており、2020年以降のしばふるプロジェクトの事業推移(生産面積および出荷・芝生化面積の拡大)を鑑みるとSROI値の向上が推察されます。

今後も“芝生で街を、人を笑顔に満たしたい”という思いのもと、プロジェクトに賛同するパートナーや自治体などと連携・協力しながら、地域社会の一員として耕作放棄地の解決、地域活性化、芝生文化の醸成に貢献してまいります。

〈今回の調査について〉

今回の調査は、 2018年〜2019年までの取り組みを対象にShibafullプロジェクトのステークホルダーを ①ガイナーレ鳥取、②民間企業(本田技研工業、地域メディアほか計8社)、③行政・協会(米子市、境港市、鳥取県トライアスロン協会)、④その他(幼稚園、保育園、特別支援学級、障がい者の就労施設、NPO)と特定し、そのうちの9団体にインタビューを実施し、データを収集しました。

〈調査対象期間におけるShibafull(しばふる)の実績〉

年度      2018年2019年
耕作面積4,500㎡27,500㎡
出荷先つばさ保育園
鳥取敬愛高校
ほか計5 カ所
1,220㎡
オオエバレーステイ
皆生プレイパーク
ほか計6 カ所
計4,820㎡

○2018年 境港市 つばさ保育園 出荷時の様子    

○2019年 米子市 皆生プレイパーク 出荷時の様子

■Shibafull(しばふる)とは?
https://www.gainare.co.jp/shibafull/  (ガイナーレ鳥取公式HP参照)

〈Shibafull(しばふる)がもたらす社会的価値について〉

経済、社会、環境の3方面での社会的価値が下記の通り明らかになり、これらの社会的価値を貨幣価値に換算すると1.31倍になることが確認されました。

・経済面:芝生販売関連売り上げの増加、新たなイベントの開催、広告効果
・社会面:コミュニケーションの増加(憩いの場の創出)
・環境面:耕作放棄地の有効活用、CO2固定効果

株式会社SC鳥取 経営企画本部長 高島 祐亮

2017年にしばふるを立ち上げ、地域企業・行政のみなさまに協力を頂きながら地域課題である遊休農地を利活用した芝生生産、また販売(芝生化)を進めてきました。今回の定量化するプロセスで改めて生産・芝生化に関わるみなさまとの対話を通じ本プロジェクトの意義を再確認し、こうして効果を可視化することができました。地域にこのクラブがあって良かったと思っていただくことはとても大切なことです。そのきっかけとしてスポーツだけでなくこうした活動、結果をもとにつながりを更に広げていきたいと思います。最後になりますがSROIの測定、調査にご協力いただいたみなさまに改めて御礼申し上げます。

【東海大学体育学部スポーツ・レジャーマネジメント学科准教授 押見 大地氏】

社会貢献活動(CSR)やコストセンターと見なされがちだったスポーツへの投資に対して、「いったい何​​がどれくらい良いのか」を金銭価値化するSROIへの関心は日に日に高まっています。本プロジェクトの特筆すべき点は、経済・社会・環境という事業の持続可能性に必要な3つの要素を定量化したことにあり、プロスポーツクラブがいかにして社会課題の解決に貢献できるのか、その可能性の一端を示すことが出来たと思っています。本成果を通じて今後さらに多くの事例が積み上げられ、「スポーツから派生する多様な価値の見える化」への機運の醸成に繋がることを期待しています。最後に、本プロジェクトの調査にご協力頂きました関係者各位に対し、プロジェクトメンバー一同心より御礼申し上げたいと思います。

【本プロジェクトプロジェクトマネージャー 田上 悦史氏】

国内外ともにSDGsやESGに関する機運が高まる中、これに追随する形でスポーツ組織が「如何に自社への利益を確保しながら社会が求める課題解決にフィットした施策を生み出すのか」という問いを抱えながら日々模索し、そしてこの問に応えようと当該領域で活躍するコンサルティング会社や研究者が研究を盛んに進めています。この取組がそんな皆様の一助となり、さらに時代を進めていくドライバーとなることを期待しています。最後になりますが、前代未聞のこの冒険をともに、乗り越えてくれたプロジェクトメンバーの皆様と、ご協力いただきました皆様に改めて御礼申し上げます。

◆オンラインイベント開催決定!

今回の実証実験の結果をもとに、6月2日(金)プロジェクトメンバー一同による本プロジェクトや関連領域の解説イベントを開催いたします。


■イベント名        
 2020Jリーグシャレン!アウォーズメディア賞『しばふる』が、社会にどのくらい還元しているのかをSROI(Social Return on Investment)を使って検証!

開催日時             
6月2日(金)午後5:00~6:30

開催場所             
オンライン(ZOOM等のウェビナー形式、質疑応答可)

参加費用            
無料

登壇者
・野口 功(株式会社SC鳥取ホームタウン事業部部長)
・高島 祐亮(株式会社SC鳥取経営企画本部長/株式会社GTベンチャーズ代表取締役)
・押見 大地(東海大学体育学部准教授)
・山口 志郎(流通科学大学 人間社会学部准教授 ブリュッセル自由大学 客員研究員)
・福原 崇之(北海道教育大学岩見沢校芸術・スポーツビジネス専攻准教授)
・田上 悦史(株式会社ザスモールシングス代表取締役社長)

お申し込み方法
下記URLからお申し込みください。なお、ツールの都合上、抽選制となりますので、ご了承ください。
https://forms.gle/D31LZrz1KsFLsVFYA